挑戦を後押しして、成功体験を積み上げる─伴走支援が次のステップへのカギに

連載「Open New Frontiers─未来を紡ぐ光─」第3回|キャリア入社者×上司対談

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BIPROGYは持続可能な社会の創出に向け、ICTを核としたテクノロジーと、さまざまなパートナーとのビジネスエコシステムを掛け合わせ、社会的価値を創出する企業グループへと進化を続けています。その実現のカギとなるのは、社員一人ひとりの専門性と多様性。積み重ねられた経験と、未来を切り拓こうとする志が、BIPROGYの成長の原動力です。本企画では、キャリア入社者に焦点を当て、彼らがなぜ当社を選び、どのように自身の経験や視点を生かしているのか、そして今後どんなキャリアや未来を描こうとしているのかを多面的に紹介していきます。第3回は、複数の業界での実務経験を経てBIPROGYに入社し、現在は、小売業を始めとしたリテール領域を中心に顧客課題の解決に向けたデータ活用やDX支援などに取り組む清土(せど)千恵子と上司の安藤剛が語り合いました。

「データ活用スキルを高めたい」という思いがキャリアの転機に

――まずは、現在の担当業務について教えてください。

写真:清土千恵子
BIPROGY株式会社 インダストリーサービス第一事業部
リテール戦略事業開発部 主任 清土千恵子(2022年1月入社)

清土リテール戦略事業開発部の戦略企画グループで、リテール領域の新規サービス企画を担当しています。2025年8月からは、リテール領域の成長を加速させるため、他社との連携などによるインオーガニック戦略の推進をミッションとしており、案件発掘からM&Aプロセスに一貫して携わっています。私は2022年1月にキャリア採用で入社し、すぐに産休・育休を取得して2024年4月に復帰しました。

安藤リテール戦略事業開発部の部長を務めています。清土さんの上司として一緒に働いており、清土さんの採用面接も担当しました。私自身は、新卒でBIPROGY(当時の日本ユニシス)に入社しました。

――清土さんのこれまでのキャリアについて、教えてください。

清土自動車メーカー等を経て、BIPROGYは4社目になります。経験した業界は多岐にわたりますが、一貫してデータ活用やシステム企画などの業務に携わってきました。20代は、自分のスキルを確実に積み重ねることを重視し、「視野を広げてもっと自分自身を高めていきたい」という思いで転職してきました。

――BIPROGYに転職しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

清土自動車メーカーでデータ活用戦略推進チームに所属しており、データやテクノロジー活用の重要性を感じ、次第に最先端のIT業界で自分自身のスキルをより深く磨きあげたいと思ったのが大きなきっかけです。

――面接での清土さんの印象はいかがでしたか。

写真:安藤剛
BIPROGY株式会社 インダストリーサービス第一事業部
リテール戦略事業開発部 部長 安藤剛

安藤当時は、コロナ禍だったので、面接はオンラインで実施しました。正直、画面越しに2回話した程度では、応募者がどのような人なのかわからないケースも多々あります。オンライン面接では、質問への受け答えやコミュニケーションの取り方が判断の基礎になります。清土さんは非常にハキハキした受け答えをしていたので、「誠実で実直な方だな」と好感を持ちました。

――その他に、採用の決め手になったのはどのような点ですか。

安藤清土さんは複数の業界で企画業務を経験しているので、「変化に対する柔軟性も高いだろう」と感じられた点も大きな決め手の1つです。

採用に際して、実際の業務と応募者が抱く期待との間にギャップがあるとミスマッチの原因になることもしばしばです。企画部署と言っても、さまざまな仕事があります。BIPROGYはこの数年でキャリア採用を加速させていますが、周囲の話を聞く限り、かつてはミスマッチも少なくなかったように感じていました。

例えば、BIPROGYは企業規模が大きく他部署との連携が重要な視点です。このような環境の中で、応募者が「経験を生かせば自由に活躍できる」と強く期待して入社すると、実際の業務とのギャップからミスマッチになりやすいと感じます。採用者を迎える側も、キャリア入社の社員を現場の救世主のように扱うと、同様にミスマッチが起こると思います。こうした経験を通じて、社内には少しずつ学びが蓄積されつつあります。そのため、私からは業務内容をできるだけ正直に伝えることを心掛けています。

キャリア入社者に対しては、「BIPROGYという会社の在り方」を面白いと思ってもらえるかが重要だと思っています。当社は、今、さらなる成長を目指し変化の過程にありますが、大きな組織であるがゆえに、慎重な検討プロセスが求められる場面と、迅速な行動が必要とされる場面という、一見すると相反する側面を併せ持っています。それに直面して感じる困難さは、いわば、変化の中で生じる“成長痛”のようなものだと捉えています。当社は、金融機関や大手企業のお客さまなどの案件を扱うことが多いため、成果が出たときの影響範囲は広く、社会への貢献度も高いのが特徴です。こうしたBIPROGYの姿を丁寧に伝えることを私自身は心掛けています。

キャリア入社者にはまず“自分らしく”活躍してほしい

――入社後は、清土さんに対してどんな支援をされたのですか。

安藤まずは会社や組織のミッションを理解してもらうことを一番意識しました。その中で、清土さんの存在意義や役割は何なのかを丁寧に説明してきたつもりです。

清土BIPROGYは、社会的価値の創出と持続的成長を目指しています。それが社員にもしっかり浸透していて視座高く働いているなと思いました。また、安藤さんはすごく絶妙な距離感で接してくださって、細かく言わなくても、私が困っていることをわかってくれているのが伝わるので、最初から安心して働くことができました。

写真:安藤剛

安藤面接の印象どおり、清土さんはお互いに本音で話せるので、コミュニケーションがスムーズです。入社後にお話ししていてまず意識したのは、「自分のやり方で成功してほしい」ということです。清土さんらしい仕事がBIPROGYでも認められるんだと体感してほしかったんです。

そのため、BIPROGYのやり方を押し付けないように意識しながら、“活躍慣れ”してもらいました。キャリア入社の方は、過去の経験に対してのプライドがありますし、当社としてもそれを生かしてほしい。ご自身の持ち味を発揮してもらうことで、部署のメンバーもその人の得意分野などを理解できます。立ち位置が明確になって存在意義が確立できる、これが第1フェーズだと考えています。その上で、第2フェーズとして少しずつBIPROGYならではのルールや流儀にも慣れてもらえると、みんなが働きやすくなります。清土さんには期待どおりのパフォーマンスを発揮してくれていると感じています。

清土実は、内定直後に妊娠がわかったんです。これは内定を取り消されるだろうと思っていたら、安藤さんが「BIPROGYは社会課題を解決する企業でありたいと考えています。お子さんが生まれることは次世代の社会にとっても素晴らしく、まずはご家族のことに専念してください。復帰されたら、ぜひ一緒に働いてください」と伝えてくれて、懐の深い会社だな! と。すごく感謝していますし、採用していただいた恩に報いることができるよう貢献していきたいと思っています。

現在は、責任ある仕事も任せてもらえているので、本当にうれしく思っています。役員に稟議を通す業務なども多くなり、これまでに経験したことがない領域も増えてきました。今まさに第2フェーズのチャレンジなのかもしれません。

写真:パネルディスカッションの様子。司会者がマイクを手に登壇者へ問いかける。背後のスクリーンには「BIPROGY」のロゴが表示されている。
2025年6月に行われた「BIPROGY FORUM2025」。そのセッションの1つに清土さんと安藤さんがBIPROGY側の登壇者として講演に臨んだ(参考「進化するリテールAI──ハイパーパーソナライゼーションの実力」)

安藤清土さんから妊娠の話を聞いたときは、正直驚きました。でも、お子さんが誕生されるのはとても喜ばしいことです。彼女が戻って来るまで現在のメンバーで頑張ればいいかな、と思いました。

多様な社員が、多様な働き方を選択できる

――3社を経験されて、BIPROGYの働く環境についてはどのように感じていますか。

清土2人の子どもの育児をしながら仕事でもパフォーマンスを出せるのか、ずっと不安に感じていました。BIPROGYには1日2時間まで短縮して働ける時短勤務制度があり、在宅勤務も活用できるので、無理なく働けています。チームでは業務の進捗共有をオンラインで密に行い、時短勤務の私でもプロジェクトに支障が出ないよう、皆が協力してくれる雰囲気があります。

これまで3社を経験して思うのは、BIPROGYでは、安藤さんをはじめ、コミュニケーションが図りやすいということ。やはり日ごろから業務としてお客さまの要件をきちんと聞いて、お悩みやご要望に対して適切なサービスを提案したりシステムを作ったりするビジネスを担っている会社だから、そんな文化が育っているのではないかと思います。話を聞いてくれることで存在を認めてもらい、その上で自分の希望と会社のミッションや方針を合致させるポイントを探っていくことができる――。それがBIPROGYのいいところであり、好きなところです。

また、多様性にも理解があります。時短勤務をしたり、子どもの発熱などで休みを取得することを「申し訳ないな」と感じることもあるのですが、私と同じ部署には、副業としてお笑い芸人として活動しながら働いている人がいるんですよ(笑)。そうした多様な働き方や個人の活動を、会社や部署として尊重する環境があるので、子育てをしている私も「自分らしく働いていいんだ」と気持ちがラクになります。多種多様な人財が、それぞれの事情に応じたキャリアプランを描ける会社だと思います。

――今後、希望する働き方や挑戦したいことはどんなことでしょうか。

清土大きな仕事を任せてもらえているので、まずは目の前の仕事を確実にやり切ることに集中したいですね。他業種でのさまざまな経験を経て、今はBIPROGYでじっくりとキャリアを築いていきたいと考えています。

若い頃はどんどんスキルアップして上を目指したいとの夢を持っていましたが、現在はもっと地に足をつけて、日々の仕事を丁寧にこなしながら、1つ1つ成果を出していく働き方を大切にしています。ライフスタイルの変化とともに、自分の価値観も変わっているのを感じます。10年後、20年後のキャリアビジョンまでは描けていませんが、目の前の仕事をやり切りながら、着実に経験とスキルを積み重ねていけたらと思っています。

写真:清土千恵子
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