お客さま、パートナーとともに新生マーケティング本部が目指す未来

「スピード感」「チャレンジ」をキーワードに挑む、価値創造の取り組みとビジョン

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さまざまな技術や新たなサービスの選択肢が増える中、ICTインフラの専門家であるユニアデックスが目指す姿は「お客さまの良き相談相手」。2023年6月に開催された「BIPROGY FORUM 2023」では、ユニアデックス株式会社 代表取締役社長の田中建と、同社 業務執行役員の中村智弘が登壇。中村がかじを取る新設部署、マーケティング本部の戦略を軸に、パートナーとの連携強化をはじめ、持続的にお客さまとのエコシステムを成長させ続けるための取り組みを紹介した。

ヘッドライン

未知の領域を切り拓くマーケティング本部を新設

田中昨年、私が社長に就任してからお客さま、パートナー企業さま、そして300名以上の社員と対話を重ねてきました。皆さんの思いを受け止める中で、ユニアデックスが挑むべき2つの課題が明確になっています。

写真:田中建
ユニアデックス株式会社
代表取締役社長 田中建

1つ目はスピード感です。近年ChatGPTのような生成型AIの進歩が著しく、目まぐるしいテクノロジーの進化によって、社会の至る所でゲームチェンジが起こっています。弊社もこの潮流に取り残されないよう危機感を強く持ち、研究に取り組んでいます。さらに、お客さまのDX推進、ビジネスの成功を支えるというわれわれの使命においても、スピード感が求められています。今後、お客さまへ一歩先行く価値の提供をしていくためにも、戦略的に取り組む必要があるでしょう。

中村営業の観点からも、同感です。日々新しい技術や常識が生まれる中で、より広範囲の情報にキャッチアップして有益な情報を見極める。そして、お客さまの価値に結び付けられるか、すぐに検証する。こうした積極的なアクションは今以上に必要だと感じていますが、大前提として、それらに取り組むスピード感はとても重要です。

写真:中村智弘
ユニアデックス株式会社
業務執行役員 中村智弘

田中課題の2つ目はチャレンジ。弊社にはDXという言葉が世に出始めた2018年から、2022年までDXビジネス創生本部という部署があり、新しい顧客価値の創造に取り組みました。弊社が得意とするインフラ分野から一歩離れ、新たなアプローチを仕掛けようという試みです。本部長は中村さんでしたね。

中村はい。結果として、新たな事業領域での挑戦は難航してしまいました。その要因は、「ユニアデックスはインフラに強い」という自負のもと、無意識に自分たちの役割に線を引いてしまったことだと捉えています。しかし、「成功の反対は失敗ではなく行動しないこと」。私はこれまで、考えて行動すること自体に価値があると捉え、チャレンジを大切にしてきました。DXビジネス創生本部も、チャレンジはできたと評価していますし、さまざまな角度からビジネスの企画開発に挑んだ経験は、弊社にとって貴重な財産になっています。

田中その財産を生かし、この度、新たにマーケティング本部を設置しました。この部署で第一義に据えるのは、新商品の開発やサービスの実現に向けたプロセスの検証。加えて、お客さまのために何ができるのかという本質に向き合うことです。

お客さま目線で取り組む「価値提供サイクル」の高速化

中村新生マーケティング本部のミッションは、最新のテクノロジーや価値を発掘し、いち早くビジネスに反映させることです。その一歩として、BIPROGYグループの北米リサーチ拠点であるBIPROGY USAと積極的に連携する体制を整え、リサーチに注力します。その上で、お客さまの業務や課題を理解・共感し、同じ視点を持ちながら、課題に対する最適な解決方法や新しい価値を追求していきます。将来的にはスタートアップを対象にしたベンチャー投資も視野に入れ、戦略的に業務を進める方針です。

また、商品の企画開発から販売にいたるプロセスの一貫性、関連性を再構築することも必要です。特に重要なのが初期段階。リサーチから仮説検証、企画開発、市場展開のプロセスを「価値提供サイクル」とし、あらためて価値の仮説・検証をより緻密に行います。そして、このサイクルを高速で回していきます。

再構築した価値提供サイクル
再構築した価値提供サイクルを、これまで以上に高速で回していく

田中BIPROGYでは、この仮説と検証をお客さまと共に取り組んでいるケースが非常に多いです。ユニアデックスの方針も説明いただけますか。

中村弊社もBIPROGYと同様の方針で、すでに事例もあります。工場の作業工程をIoTで可視化するサービスの実証実験を、製造業を担う株式会社サカエさまと共同で行いました。プロトタイプでの実施でしたが、実際のラインで実験することで技術面の評価をはじめ、目指す価値や実現性、ビジネスモデルの側面に至るまで、多くのフィードバックを得られました。残念ながら商品化には至りませんでしたが、この実験を踏まえて次のステップに向けた判断ができたと思います。大きな価値のある取り組みでしたし、サカエさまにご協力いただけたことに大変感謝しています。

田中パートナー企業との協力関係についてはいかがでしょうか。

中村もちろんパートナー、メーカー、ディストリビューター、各企業の皆さまとはこれまで以上に連携を深めることで、両社のビジネスを加速させていきたいと考えています。

ここでも1つ事例を紹介させてください。弊社はクラウド型ネットワークサービス「Wrap(ラップ)」を開発・提供しています。2020年に新型コロナウイルスの影響でテレワーク需要が広まった際、多くの企業さまの助けになればと、Wrapの無償提供に踏み切りました。弊社として前例のないことでしたが、考えに賛同し一緒に動いてくれたパートナーさまのおかげでスピーディーに実現できました。有償提供に戻ってからも、多くの企業さまに継続してご利用いただいています。パートナーさまと同じ方向を向いて戦略を共にし、迅速にアクションを起こしていく。その重要さを肌身で感じる経験となりました。

ITの専門家からお客さまの「ビジネスパートナー」となり連携を加速する

本講演に際し、ユニアデックスの取引先を代表して株式会社キッツさま、パートナー企業を代表してシスコシステムズ合同会社さま、ヴイエムウェア株式会社さまの3社からビデオレターが寄せられました。

株式会社キッツ

石島貴司氏
株式会社キッツ 執行役員 IT統括センター長
石島貴司氏

「私が5年前にキッツに転職した際、社内のネットワークインフラは多数の課題を抱えた状態でした。そこで、前職時代に信頼を寄せていたユニアデックスさんに相談し、再びお付き合いが始まりました。当時、御社に泣きついた時には、営業の担当者はもとより、SE、工事専門家、セキュリティーの技術者など総勢10名以上がすぐに飛んできてくださりました。私の話を親身に聞き、一緒に対応策を考えてくれたことを今でも覚えています。今後もパートナーであり良き相談相手として、ITインフラの安定的運用、そしてインフラを超えた新規技術のビジネスへの適応提案を期待しています」

シスコシステムズ合同会社

中川いち朗氏
シスコシステムズ合同会社 代表執行役員社長
中川いち朗氏

「おかげさまで昨年、シスコジャパンは創立30周年を迎えました。われわれはイノベーションの価値をいち早くお客さまにお届けするため、提供ポートフォリオをハードウェアからソフトウェアにシフトしています。その具体的なアクションが、お客さまのビジネスに伴走しながら支援するライフサイクル型サービスの実施です。これはシスコ単独で実現できるものではありません。今後もサポートサービス分野のトップパートナーとして、ユニアデックスさまとのパートナーシップをさらに強化し、お客さまの成功を支援することで、シスコのパーパスにもある『インクルーシブな未来』の実現に貢献していきます」

ヴイエムウェア株式会社

山中直氏
ヴイエムウェア株式会社 代表取締役社長
山中直氏

「ヴイエムウェアの日本法人は今年20周年を迎え、ユニアデックスさまとは日本法人設立当初からのお付き合いとなります。それぞれの時代において、われわれの新しいテクノロジーやその価値をお客さまに提供していただきました。マルチクラウドの時代に突入する今、VMLクラウドの展開において、一層ご協力いただきたいと考えております。またBIPROGY FORUM 2023のテーマ『re PLANET』には、デジタルの力で社会や世界へのお手伝いをしていきたいという思いを込めたと伺っています。弊社にとってもサステナビリティは大きなテーマの1つです。デジタルテクノロジーの力でお客さまの成功に貢献し、ともに持続可能な社会の実現を目指していきましょう」

中村皆さまありがとうございます。たとえ高い技術があっても、一社では何もできません。エコシステムのパートナーの存在が不可欠だと感じます。

田中今後も各社さまとのパートナーシップを深めていきたいですね。

中村まずは1年間、価値提供サイクルの評価、改善を繰り返し前進していきます。営業とマーケティングが一体となって活動する新生マーケティング本部の強みを存分に生かしていきたいと考えています。

田中「インフラトータルサービスの会社」という枠組みから脱却し、セキュリティー、マルチクラウド、エッジコンピューティング、デジタルワークプレイスの世界まで幅広く領域を広げることで、「インフラのその先へ」、ユニアデックスは成長を続けていきます。

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