熊本地震の被災地で若者中心のトークイベント開催

「益城町未来トーーク」とコラボ。復興ビジョンを描く

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熊本地震からちょうど1年半を迎えた2017年10月14日、益城町の若者が主体となって行動するワークショップ「益城町未来トーーク」と日本ユニシスがコラボしたイベント「益城町でこんなこと出来たらイイなを考える」が開催されました。若者応援・社会貢献活動のシンボルとして日本ユニシスと共に活動している倉木麻衣さんも駆けつけ、イベントは大きな盛り上がりを見せました。

益城町の未来に向けて
若者同士が語り合い、考え、行動する

今なお多くの方が暮らす益城町仮設団地(写真上)と、大きく損傷した旧益城町役場庁舎(写真下)

今なお多くの方が暮らす益城町仮設団地(写真上)と、
大きく損傷した旧益城町役場庁舎(写真下)

2016年4月14日夜に震度7の地震が発生し、その後も数日にわたり震度6弱を超える地震に幾度も襲われた熊本県。震災から1年半が過ぎた現在も、最大の被災地である益城町では、今なお約1400世帯が仮設団地で暮らしています。

益城町役場に移動してみると、地震により生じた断層に思わず息をのみます。20センチもの地盤沈下で激しく損傷した庁舎は被災直後のまま放置され、物が散乱しています。天井や壁も崩落し、壁にかけられた時計も16日の"本震"が発生した午前1時25分で止まったままです。とりわけ損傷が激しかったのが議会議場で、天井からはがれた蛍光灯が枝垂れ柳のようにぶら下がり、まさに地獄絵図のような揺れの凄まじさを物語ります。現在は穴が空いた壁から入った鳩が巣をつくっていました。

益城町未来トーーク

しかし、そんな益城町にも復興への確かな息吹が湧き上がっています。主役は次代を担う若者たちです。益城町の将来を若者同士が語り合い、考え、行動するワークショップ「益城町未来トーーク」が2016年10月より活動を開始しました。

そして震災からちょうど1年半を迎えた2017年10月14日、益城町未来トーークと日本ユニシスのコラボイベントとして「益城町でこんなこと出来たらイイなを考える」が開催されました。

同イベントには、日本ユニシスグループのアンバサダーであり、若者応援・社会貢献活動のシンボルとして共に活躍をしていただいている歌手の倉木麻衣さんも参加。「益城町をもっと活性化したいという熱い思いを持つ皆さまと同じ目線で、私も音楽で何かできたらいいなと駆けつけました」という倉木さんの挨拶に、会場は一気に盛り上がりました。

イベントには日本ユニシスグループのアンバサダーを務める歌手の倉木麻衣さんも参加
イベントには日本ユニシスグループのアンバサダーを務める歌手の倉木麻衣さんも参加

動画で益城町の魅力を発信し
若者主導のプロジェクトが始動

益城町未来トーーク代表 熊本県益城町総務課 町長公室 主事 戸上雄太郎さん

益城町未来トーーク代表
熊本県益城町総務課
町長公室 主事
戸上雄太郎さん

益城町未来トーークのワークショップはすでに4回を重ね、さまざまなプロジェクトの活動が着々と進んでいるようです。代表を務める熊本県益城町総務課 町長公室 主事の戸上雄太郎さんより、これまでの進捗報告が行われました。

例えば、ジェラート開発へのチャレンジ。「益城町と言えばコレという特産品をつくろう」という話になり、「それなら私の大好きなジェラートがいいなあ」という女子高生メンバーの鶴の一言で決まったそうです。

益城町未来トーークメンバーが開発したジェラート「mashikinto(マシキント)」。益城ファーマーズヴィレッジファムなどで販売中

益城町未来トーークメンバーが開発したジェラート
「mashikinto(マシキント)」。
益城ファーマーズヴィレッジファムなどで販売中

商品開発など誰もやったことない"素人集団"でしたが、チーム内の打ち合わせからスタートし、農協・商工会・企業への相談、マーケティングの勉強、熊本の有名なイタリアンレストランのオーナーシェフや製造者との協働、味やパッケージの検討を経て、ついに「ミルク」「サツマイモ」「カボチャ」「緑茶」など益城産の農作物を使った4種類のジェラートが完成。1個300円で10月10日から販売を開始しています。

ICTを活用した斬新なまちづくりアイデアが続出

イベントでは、益城町で「こんなこと出来たらイイな」を考える「アイデアディスカッション(ワークショップ)」が実施されました。5班に分かれた各チームには未来トーークメンバー数人と日本ユニシス社員1人が参加。ICTを活用したユニークな復興アイデアについてディスカッションを行い、「益城町PR大作戦」「えー(A)!!こんなのあ~る(R)!?マップ」「益城ウインターナイト!」「デートスポットをつくろう~益城タメスコ~」「おしゃれカフェでeラーニング」といったユニークなアイデアが発表されました。

ワークショップ

さまざまなアイデアの発表を受けて、戸上さんは、「こうしたワークショップを今後も継続し、若者の力で地域を活性化していきます」と熱く語りました。なお、今回のワークショップで発表されたアイデアのいくつかが、現在、日本ユニシスの九州支社で具現化に向けた検討が行われているとのことです。

日本ユニシス 代表取締役社長 平岡昭良

日本ユニシス
代表取締役社長
平岡昭良

日本ユニシス代表取締役社長の平岡昭良は、「皆さんが考え、行動している姿は多くの人に刺激を与え、共感を得ることにつながります。とにかくポジティブなサイクルを回し、単発のイベントで終わらせないことが大切です」とアドバイスを送るとともに、日本ユニシスとして一人ひとりの社員レベルで益城町未来トーークのメンバーとつながり、サポートしていく姿勢を示しました。

そして、倉木さんからも、「この短時間の中で素晴らしいアイデアがたくさん生まれ、実現に向けて前進している姿に、私のほうが勇気をもらった思いです」という言葉をいただきました。イベントのフィナーレにはヒット曲「chance for you」のアカペラ歌唱というサプライズまであり、会場全体が大きな感動に包まれました。

「chance for you」のアカペラ歌唱

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